星空のように

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もう少し膨らみが欲しい感じ

ケイリン?競輪?
手首を骨折し、バレーをやめ、くさった生活をしている女子高生が主人公
自転車競技に出会い、競技者になる様子を描く青春スポーツ小説

正直言って、私は自転車競技のことはほとんど何も知らない素人です
ロードバイク・ピストバイクの機構の違いは本作を読み、なんとなくわかりました
しかし、その機構の違いが競技とどう関わってくるのか等は良くわかりませんでした
ケイリン・競輪の違いもわかったような、わからないような???
競輪を競技化したものが、ケイリンという理解でよいのかな???

自転車競技について、もっともっと知りたくなりました
シリーズ化してくれないかな!

本作の大部分は練習のシーンで占められています
もっと、試合の様子も見てみたかった

後、このタイトルはいかがなものかと・・・

ケイリンと競輪の違いはどこへ?
オビには「ご存知ですか?ケイリンと競輪の違いを」と、ありますが
中身では実際にはっきり出てきません。
競輪に至っては物足りない内容で不満です。
これでは初めての方も混乱してしまいそうかな感じ。
さらに誤記もポロポロ。「1コーナーから2センターを抜けて2コーナーに」とか。
あとトラックレーサーの事をピストバイクと表現してるのがどうにも脱力です。
ここは日本ゆえ「ピストレーサー」と表記してほしかったです。
まあ主人公が女の子なので汗臭くなく爽やかでキレイな描写になっており
初めての方には読みやすいかと思います。

もう少し膨らみが欲しい感じ
体育会少女のスポーツ青春もの という感じで爽やかに読める。
だが、ちょっと爽やか(さらり?)すぎる感じも。
引きこもりだったという設定も、力をつけてく様子も軽く触れた程度なので、
話にのめり込むところまでは行かず、少し物足りない感が。

(自転車って面白そう とは思うけど、やってみよう とは思わない感じの程度)

自転車に興味があったり、知識があったりすればそうでもないのだろうがと、
もう少しずつ割増で書いてくれたら、もっと楽しめたのかもと思ってしまった。
もしかしたら、プロローグがなくて最後にがんっとそれを持ってきたら盛り上がったのかな?

あねチャリ
川西 蘭

マークジェイコブス
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by yukaning1 | 2010-10-13 00:09 | 注目

永遠に、だめな男にひっかかる

16歳で家を出た主人公・静子の性春
はっきり言って内容は薄っぺらいありふれた物語ではあるのに著者の体験に基づいた気配が伺える浮き立ちたった世界観に引き込まれて最後まで目が離せなかった。

マンネリになってしまっている
内田春菊の自伝的小説『ファザーファッカー (文春文庫)』の続編。

私は前作を読んで、毎夜の如く義父に暴力を受け犯されながらも、実の母親にも、血を分けた妹にさえ見て見ぬふりをされた主人公の絶望的体験とともに、まさに「THE・鬼畜」ともいえる、義父の底なしの邪悪さに驚嘆した。

本書においても彼は健在。

妾の連れ子にあたる「あたし」の身体はおろか、精神までも支配しようとする義父の巨大な怪物のような独占欲は、恐怖に値する。

「大学出たらはおれの秘書にしてやる。

そしておれの子どもを産ませる」と言ってしまう彼の精神構造は、私の理解できる範ちゅうを軽く超えている。

「あたし」がどんなに必死に、どんなに遠くに逃げても執拗に追いかけてくる彼の姿は、まさにターミネーターさながら。

親子三人で東京に逃げ延びた後に、バイトからの帰りに玄関で義父とばったり会う(母親が呼んだ)という場面なんて、恐怖小説みたいなもんである。

信じては裏切られる、ということを繰り返す内に、次第に男一般に対する幻滅を覚え、絶望を深めていく「あたし」には共感する。

しかし、その義父の支配から逃れてからの「あたし」の生活は、物語上は職を転々とし、男を転々としていてそれなりに展開しているのであるが、いかんせんその語りが単調すぎて、どうも面白くはなかった。

愚かな男やバカな女が一杯登場して来て、「あたし」を苦しめるのであるが、義父の印象を超えるやつはいない。

そりゃそうだ、あんな義父以上の狂った人間、そう日本にはいやしない。

最後の方は「不幸大安売り」みたいな感じになってきて、それほど衝撃的でもなくなってくる。

もちろんそれらは実を元にはしているんだろうけれども。

やはり義父のインパクトが強すぎたのである。

エロスと暴力は紙一重
内田春菊さんの「あたしが海に還るまで」を読んだ。

ショックだった。

雷にうたれたような痛みだった。

女は公衆便所、といわれているみたいで、静子に幸せなセックスをしてほしいと思う。

幸せな、恋人をみつけてほしい。

幸せになりたい、と願うのは、当然の野望でしょう?今度こそ、今度こそ、そう思って、結局ひとりでいきていけばいいじゃない、などと考えても、一人では生きられないのが人間でしょう。

それなのに、静子はいつも父親と、母親に縛られる。

父と母の構造。

もう大人になっているのだから、逃げられるはずの脚本から静子は逃げられない。

永遠に、だめな男にひっかかる。

彼女にとってセックスは手段。

自分が生きているための手段、お金という意味ではなく、多分に自虐的な意味でのエロスが存在する。

暴力とエロスは紙一重。

あたしが海に還るまで (文春文庫)内田春菊

ティファニー
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by yukaning1 | 2010-10-03 17:28 | 読書

強烈な印象をもつ作品ではないけれど、味のある作品

今後のために語られるお話
「いつかおまえの周りで、誰かが『のっぺらぼう』を見るようになったら呼んでほしい」と言って、20年前に消えた兄。

その時は意味が判らない予言のようなことばだったけど、ある日突然、凌一はその意味を思い知ることとなる。

自分の息子彰が、兄の言っていたようになってしまうのだ。

突然人の顔が認識できなくなる、しかもそれがのっぺらぼうだと思うとかなり怖い。

なので、読み進めながらホラーかと思ったけれども、「何故、人の顔がのっぺらぼうに見えるのか?」ということを、兄が自らの過去を語りながら淡々と説明する様子は、そうではなく、どちらかというとミステリィの謎解きを読んでいるように感じられた。

実際に、兄が20年前に消えた理由は、「のっぺらぼうを見るようになった」ことが発端で、その時に色々な事件が連続して起こっている。

だけど、淡々と語られる兄の昔話は、その事件が解決したことを教えてくれるけれど、それで終わりではなく、兄にとって皆とは違う人生を歩む始まりであったことを語っている。

なので、これは、途切れることなく脈々と続いている普通には知りえない戦いのお話であり、凌一の息子・彰がこれからそこに加わることになるかもしれない、はじまりの話です。

味のある作品。


我が子から「人の顔がのっぺらぼうに見える」と言われた父は、兄を探して連絡を取る・・・そこからして、なんだか変な話だという印象を持ちながら読み進めた。

物語は、その兄が幼少の頃起こった出来事を甥に話す、という形で進行する。

回想シーンでは主人公はまだまだ少年であり、ショッキングな事件も起こっていく。

でも、それを「回想」という形ですすめることで物語は淡々と進み、また昭和の時代の独特な雰囲気も手伝って、ほのぼのとした印象さえ受ける。

ミステリーなのかファンタジーなのか、と他のレビュアーさんも書いているけど、両者を足して2で割る感じなんだと思う。

強烈な印象をもつ作品ではないけれど、味のある作品だと思う。

「あの頃はよかった」かなぁ
タイトルとか、みんなが「のっぺらぼう」に見えるっつー設定とか、グッとくる要素満載なので期待したんだけど。

流行の三丁目の夕日っつか二十世紀少年風な「あの頃」話が延々続いて。

面白くない訳じゃないけど、いくらなんでも長いな?いつこれ現在に効いてくるのかな?と思って一生懸命読んでたら(以下一応自主規制)…イメージ先行の設定倒れで構成ミスって感じです。

設定は、誰かキャラ作りの上手い人に渡せば、ライト伝奇シリーズとかにして再利用できそうだけど……この人はキャラの造詣が薄っぺらくて、次から次へと出てくるキャラがそれこそのっぺら坊(顔のところに写真じゃなくて設定の箇条書きが貼りついてたりして)状態だったし。

ノスタルジックな雰囲気に浸れる人にはけっこう面白いかもしれないんですが、自分的には、なんかフルスイング空振り…みたいな一冊でした…。

空を見上げる古い歌を口ずさむ (講談社文庫)小路 幸也

エスティローダー 口コミどのブランドのファンデーションを使っても顔がテカってましたけど、これはテカらない!サンプル使って良かったのでこちらのお店で現品買いました。
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by yukaning1 | 2010-10-01 17:29 | 日記

恋愛のケーススタディ


恋愛のいろんな側面を切り取った短編集。

まさに恋愛のケーススタディーという感じ。

著者のいうとおり、普通の人がした普通の恋愛。

それはそれなりに劇的だったり、せつなかったりする。

何かを狙ったわけでない、記述的なタッチが読者を包んでゆく。

多彩な恋の物語
石田衣良氏初めての短編集にして、初めての恋愛小説。

バラエティーに富んだ優しい恋の話が10編。

社会の闇を描く的なイメージがあったので、こういう恋愛作品も書けるのかと正直驚いた。

「スローグッドバイ」の中で面白かったのはちょっと変わった設定の、「You look good to me」。

チャットのオフ会での出会いをテーマにした話。

「フリフリ」お互いお節介な友達の恋人紹介を避けるため、付き合ってるふりを始める男女の話。

「ローマンホリデイ」ネットで知り合った男女がローマの休日のようなデートをすることになり…という話。

なかなか多彩なラインナップで楽しめた。

ただ、上記の3作品を含め、まだ'作っている'感が見えてリアルさを感じない話が多い。

私としては、この後に書いている「1ポンドの悲しみ」の方がいい。

こちらの方が自然な恋愛に感じる作品が多かった。

石田氏の書いた2つの恋愛短編集作品、読み比べてみてみるのも面白いと思う。

突然の別れより。


さよならデート。

ゆっくり別れましょう、 ゆっくりと築き上げてきたんですから。

この本を読んだあと、当時の彼女とゆっくり別れました。

スローグッドバイ (集英社文庫)
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by yukaning1 | 2010-09-14 20:15